任天堂特許とコロプラ特許を読んで雑感
任天堂特許(特許3734820号、訂正2016-390074)と、
コロプラ特許(特許5815143号)を読んだので、
雑感をバラバラと。
(初心者が個人の雑感を垂れ流してるだけなので、間違ってても知りません。)
実際は、任天堂は計5件でまとめて訴えているらしいので、
結末はまだ全然ワカラナイですね。
訴訟は、技術だけじゃなくて、証拠とか進め方とか心証とかも影響しますので。
任天堂特許に関して
出願日が2004年。とても早い。
これを新規性、進歩性の無効理由で潰すのは難しいんじゃないか?
クレーム1の記載に無駄が見つからない。
言葉1つ1つを吟味して使っているのを感じさせる。
製品だけではなく、技術をちゃんと見て概念として捉えている。
訂正審判でそのクレーム1を訂正して、コロプラ絶対殺すクレームに仕立て上げている。コロプラへの不満の大きさを感じる。
訂正審判で、ここまでするのかっていうくらい減縮してる。
タッチパネル以外のポインティングデバイスを放棄して、方向のみと距離のみの場合も放棄して、・・・。
任天堂は本当に怒ってる。
明細書は、出願時期が古いので、ちょっと古くさい感じがするけど、
この出願は大切な出願なんだ、という意思・魂を感じる。
コロプラ特許に関して
出願日は2015年。かなり最近。
この頃に任天堂に何か言われて慌てて出したのだろうか?
自社のアプリで新規性無しなんて落ちにならないと良いが・・・?
クレーム1にツッコミどころが散見される。例えば下記①②
①「所定の」
クレームからは何のことか分からない。明細書の説明は意味不明。
②「前記所定の位置からの引っ張りが解除され」
その前に出てくる「前記弾性オブジェクトを前記初期タッチ位置から
所定の位置に引っ張られるように引き伸ばして変形し、」という
文章を受けての文章だが、解除される「引っ張り」なんてものが
存在していない。
(「引っ張り」はしておらず、「引き伸ばし」しかしていない。)
図面がゲーム画面そのまんま。何らかの理由で焦っていたのか?
まぁ、こんなところですかね。
コロプラに関しては、
400万で知財の分かる弁護士を探しているようですし、
任天堂とのやり取りに際してまともな担当者がいなかったという話も目にしましたし、
任天堂と関係があって出願したのであれば重要な出願なはずなのに、こんな内容ですし、
知財軽視が見えますね。
コロプラ特許だけでなく、任天堂特許も早期審査対象でした。
ゲーム業界は早期審査が常套なんでしょうかね?
普通に考えたらそんなことしないんですけど・・・?
コロプラ特許の効果の記載は、「より趣向性の高いタイミングゲームを提供することができる」となっていますが、
ここまで技術とかけ離れた記載でもいいんですね。
人為的取決として発明性を否定されるのがちょっと怖くなっちゃいます。
コロプラって名前は初めて聞きましたが、
2社の動向がこれから楽しみですね!